相殺払いってなに?自動車事故の決済方法 クロス払いと相殺払いを解説

出合頭事故 交通事故

自動車事故の償額金の決済方法は一般的に2つあります。それぞれの責任額をお互いに払い合う決済方法が「クロス払い」、お互いの責任額を比べて高い方から低い方を差し引きし、一方がもう一方にその差額のみを支払う決済方法が「相殺払い」です

「クロス払い」に比べ「相殺払い」は少し複雑なので、混乱する方も多いかと思います。この記事ではそんな「相殺払い」と、そのメリットについて分かりやすく解説しました

クロス払い、相殺払い

はじめ君
はじめ君

クロス払いは、どんな決済方法?

ちこ
ちこ

「クロス払い」はそれぞれが責任割合分を相手方に支払い合う方法よ。例えば、車同士の出会いがしら事故で、お互いの車が壊れ、Aさんの車の損害額が50万円、過失割合(責任の割合)は2割、Bさんの車の損害額が60万円で過失割合が8割だった場合、AさんはBさんに12万円を、BさんはAさんに40万円をそれぞれ払うわ。下の表で確認してね!

クロス払い

Aさん Bさん
損害額 50万円 60万円
過失割合 2割 8割
賠償責任額 A→B
60万円×2割=12万円
B→A
50万円×8割=40万円
支払額 12万円 40万円
はじめ君
はじめ君

うん。普通に分かりやすいよね。じゃ、相殺払いは?

ちこ
ちこ

さっきの例でいうと、BさんはAさんに支払う40万円のうち、Aさんからもらう12万円を差し引いて、28万円をBさんに支払うのよ

相殺払い

Aさん Bさん
損害額 50万円 60万円
過失割合 2割 8割
賠償責任額 12万円 → → →  ← ← ←40万円
賠償額を差し引き 40万円-12万円=28万円
支払額 0万円 28万円
はじめ君
はじめ君

そうか。結局同じことになるからね。でも、Aさんが保険を使うとしたら、対物保険から12万円の支払いができるはずだよね。誰に対して支払うの?

ちこ
ちこ

Aさんは、もともと40万円もらえるはずなのに、相殺払いだと、Bさんから28万円しかもらえないわよね。だから残りの12万円は対物保険からAさんに支払われるのよ

はじめ君
はじめ君

へぇ。対物保険なのに、自分に払ってくれるのか。でも、なんでそんなことをするの? ややこしいのに

ちこ
ちこ

そうね。お互い支払い合う「クロス払い」のほうが、簡単で分かりやすいわよね。でも、ややこしいことをするのには、それなりの理由があるの

はじめ君
はじめ君

どんな?

相殺払いのメリット

例えば今回の例で、Bさんが自動車保険に未加入だったとしましょう。もし「クロス払い」で示談をしてしまうと、Aさんが約束通りBさんに12万円を払ったとしても、もしかしたら Bさんはいつまでたっても40万円を支払ってくれないかもしれません

そのように相手が保険に入っていない、または保険を使わない、といった場合には、「相殺払い」が有益です。「相殺払い」にしていれば相手からもらう12万円分は自分の対物保険から自分に払ってもらい、相手が払ってくれるかどうかのリスクは40万円から28万円に減るからです

ほかにも、過失割合が決まる前に自分の車両(または相手の車両)の損害額が決まった場合は、相手の過失分も含め、先に車両保険を払うことがあります。そういった場合も「相殺払い」が用いられます。(過失割合が決まれば、「相殺払い」で、相手過失分の賠償額を回収することが出来るため。)

まとめ

・自動車事故の償額金の決済方法は「クロス払い」と「相殺払い」がある

・「クロス払い」はお互いに責任額を払い合う

・「相殺払い」はお互いの責任額を比べて高い方から低い方を差し引き、一方がもう一方にその差額の意を支払う

・相手が自動車保険に未加入、または保険を使わない場合は「クロス払い」より「相殺払い」のほうが、賠償金を完全に踏み倒されるリスクを低減できるメリットがある

ちこ
ちこ

いかがでしたか。少々複雑で面倒な考え方とは思いますが、「クロス払い」のメリットは ご理解いただけたでしょうか? この記事が、少しでも皆様のお役に立てましたら幸いです

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