気をつけて運転していても事故にあう可能性はゼロではありません。もしも事故にあってしまったらあなたはどうしますか? まずはケガ人の救護、車を安全な場所に移動して警察へ連絡は当然として、車が動かないときは?自分の車と相手の車の修理はどこで?過失割合はどうなるの?なんて分からないことだらけではないでしょうか。この記事では事故のあとの車の修理や解決までの流れについて解説しています。
事故直後はどうすればいい?
①ケガ人の救護(応急手当や救急車を呼ぶなど)
②事故拡大防止措置を取る(車を安全な場所へ移動。発炎筒・停止表示器材を置くなど)
③警察に連絡
④加入の保険会社に連絡(自車両が走行不能なら自分の保険会社のロードサービスへ、相手車両の場合は相手が相手加入の保険会社ロードサービスへ連絡)

どこの保険会社に加入しているのか?忘れちゃう人も時々いるので、ダッシュボードの中に保険証券や事故連絡カードなど入れておくと安心ね

自賠責の証書はもちろん車内に備え付けだけど、任意保険の証券も入れておくんだね!

それから事故現場では金銭の授受や過失割合など、損害賠償に関する具体的な約束をしたり、念書、示談書などを書いたりしないでね

なぜ?

保険会社の示談交渉に支障が出る場合があるの。例えば「修理費を全部払います」って言ってしまい法外な金額を請求されたり、相手にも過失が発生するのに「100%こちらが悪い」と言ってしまい、「あの時そう言ったでしょ?!」と相手が過失を認めてくれなかったり・・・

そっか。じゃ何か約束させられそうになったら「保険会社に任せているから」って言っておけばいいね

保険を使う予定ならそれがいいと思うわ

事故後の車の修理の流れは?
事故で車が壊れた場合の修理先を保険会社が指定することはありません。ご自身の信頼のおける修理先に入庫させて下さい。相手の車についても同じこと
安くできるから、と知り合いの修理工場等に誘導しない方が無難です。修理の仕上がりなどに相手が不満を持ったりすると、話がこじれる場合もあるからです。相手の修理先は相手に任せるのが基本
なお相手にも過失がある場合、相手の保険会社があなたの車の損害を査定します。逆に相手の車はあなたの保険会社が査定します

どこで修理したらよいか分からない場合は、加入の保険会社にご相談下さい。提携工場を紹介してくれますよ!

保険会社の人が修理工場まで車を見に来るの?

修理費の見積もりや損傷個所など問題がないと思われる場合は修理工場には出向かず画像(写真)査定をすることもあるの

ふーん。見に行くときは?

損害が大きかったり、画像では損傷が分かりづらかったり、事故の状況と損傷個所が合わないなどあれば、アジャスターと呼ばれる調査員が見に行くのよ

そのあとは?

修理が完了したら、車を引き取りに行ってね。そのくらいのタイミングで査定(協定)額が分かる場合もあるし、もう少し時間がかかることもあるわね
過失(責任)割合決定の流れは?
保険会社の担当が相手保険会社または相手と事故の話し合いをします
過失割合は、交通違反注意義務違反の程度によって比率が決まるのですが、裁判所などで、交通事故を形態ごとにパターン化し、基準となる過失割合を発表しています
それが「民事交通訴訟における過失相殺率等」(いわゆる判例タイムズ)です。保険会社の担当者も、この判例タイムズをもとに相手保険会社や相手と示談交渉をを進めます
※過失割合が0の場合、保険会社は示談交渉ができません。それをカバーするのが弁護士特約となります
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相手の損害額×自分の過失割合=相手へ支払う金額。自分の損害額×相手の過失割合=相手からもらう金額よ

例えば自分の車の損害額が30万円で、相手の過失が20%なら、相手から6万円貰えるんだね・・・残りの修理費24万円はどうするの?

車両保険があれば車両保険で賄えるわよ。なければ自己負担ね
※免責金額(自己負担金)の設定がある場合は相手からの賠償が免責金額を超えていれば自己負担はなし。超えていなければ、免責金額-相手からの賠償金額=今回の免責金額となります
一般的に示談のタイミングは、両者の損害額が確定し、それぞれの負担金額が把握できるようになってからです
事故解決までに必要な期間や流れはどのくらいなのか?は個々のケースで千差万別
例えば相手がなかなか車を修理に出してくれない、外車で部品を本国から取り寄せるのに時間がかかる、修理工場と保険会社で修理費の折り合いがつかない、相手と過失割合で揉めるなど様々な理由で解決が長引くことも少なくありません

解決が長引く場合、車両保険があれば自分の車の修理費の全額を修理工場に先に支払い、示談後に相手の過失分を回収するということをします。修理工場に迷惑をかけてしまいますからね

車両保険がない場合は?

ご自身がいったん修理工場へ全額支払う、ということが必要になるかも知れません

車両保険って高いって思ってたけど、そんな便利な使い方もできるんだね!

まとめ
・事故直後:ケガ人の救護、事故拡大防止措置を取る、警察を呼ぶ、相手と安易な約束をしない
・事故後の車の修理の流れ:修理先は自身で決めてOK。相手にも自身で決めてもらう。損害額は保険会社が確認するので任せる。
・過失割合決定の流れ:過失割合は判例タイムズを基本に、保険会社の担当が相手と交渉してくれる。それぞれの損害額が確定したら示談に入る

いかがでしたか?事故はない方がいいに決まってますが、事故にあってしまったら一般的な解決までの流れとして参考にしてくださいね!
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